ケア・ルーツWEB担当の佐藤です。
今日は、認知症とはどのようなものなのか、そして、認知症の種類とそれぞれの特徴について紹介いたします。
認知症とは
- 認知症の定義
認知症とは、加齢によって起こる“もの忘れ”とは違い、一度覚えた経験や知能が脳の病気などで脳神経細胞が死滅、または妨害されることによって、後天的に低下して行く状態を言います。
- もの忘れと認知症との違い
年を取ると、物忘れやど忘れが始まります。しかしそれは年相応のもので認知症ではありません。その違いは次のようになります。
加齢に伴うもの | 認知症 |
---|---|
思い出の一部を忘れる | 思い出の全部を忘れる |
もの忘れを自覚できている | もの忘れの自覚がない |
なにか別の機会に思い出せる | 思い出せない部分に作り話が混じる。記憶の捏造 |
しかし、初期・前段階の認知症では物忘れとの区別が容易ではない場合がありす。そのため、認知症が疑われた場合は、「認知症疾患医療センター」「物忘れ外来」「メモリークリニック」などの専門外来などで診断を受けることができます。受診前にかかりつけ医や保健福祉センター、地域包括支援センターなどに相談するのも手です。
認知症の種類
認知症にはたくさんの種類があります。私たち日本人に多い認知症は、「アルツハイマー型認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」「全頭側頭型認知症」の4つで「4大認知症」と呼ばれています。
アルツハイマー型認知症
アルツハイマー型認知症は認知症のなかで最も多くなります。
症状全体の60%以上を占めるため、認知症と言えばアルツハイマー型の症状を想像する方がほとんどだと思います。
特殊なタンパク質によって脳神経細胞が変質し死滅、そして脳が萎縮して行くことで発症します。
- アルツハイマー型認知症の特徴
アルツハイマー型の特徴は、まず新しい情報を記憶できなくなり、ついさっきの事もすぐに忘れてしまう。他にも、見当識障害※、判断力の低下、実行機能の障害などが症状の特徴です。あとは症状の進行はゆっくりで、女性の患者が多いのも特徴です。
※見当識障害とは 時間や季節などが曖昧になり、移動をしていて目的地を忘れ、自分がどこにいるかも分からなくなります。
血管性認知症
血管性認知症は2番目に多く、症状全体の約20%を占めます。原因の大部分は脳梗塞・脳出血などで、高血圧や糖尿病、肥満など、現代人が抱える生活習慣の問題が一因となっています。
- 血管性認知症の特徴
脳血管認知症は急激に発症し、脳卒中発作を起こすたびに悪化していき、動揺しやすいのが特徴です。認知機能障害・軽度の人柄の変化とまだら認知症※になり、抑うつ的で、感情のコントロールが効かなくなる感情失禁が見られます。脳卒中発作を起こさなければ、症状は比較的保たれる傾向がありますが、悪化するときは段階状にガクッと悪化します。この認知症は男性の割合が多いそうです。
※まだら認知症とは その名の通りまだらに認知症の症状が出ることで、日によって症状が悪かったり良かったり、物覚えが悪いが判断力・理解力があるなど症状の出現にバラつきがあるのが特徴です
レビー小体型認知症
レビー小体型認知症は症状全体の約4%で、レビー小体という特殊なタンパク質が神経細胞にたまって、認知症などのさまざまな症状を示す病気です。
- レビー小体型認知症の特徴
レビー小体型認知症の症状は、「家の中に知らない人が居る」など具体性を帯びた人物や小動物の「幻視」、日によって症状が良くなったり悪くなったりの「認知機能の変動」、動作がゆっくりになる「パーキンソン症状」、悪夢をみて暴れたりする「レム睡眠行動障害」などがあります。男性の発症率が女性の約2倍あると言われています。
前頭側頭型認知症
前頭側頭型認知症は、症状全体の1%で少ないが難病指定されており、大脳の前頭葉や側頭葉を中心に神経変性を来たす、非アルツハイマー型の変性性認知症です。
- 前頭側頭型認知症の特徴
前頭側頭型認知症は、病的な内容のない好機嫌、脱抑制、異常行動が臨床病状です。この認知症の代表的な疾患はピック病です。進行は年単位でゆっくりですが、いずれ体が動かなくなり、寝たきりなります。
初期の頃から、脱抑制、食行動異常、何度も同じ行動をする常同行動などの異常行動と健忘失語・語義失語が見られます。
中期では、同じフレーズを繰り返してしまう帯続言語が認められ、常同行動が顕著に顕著に表れる。人格変化も進み、無関心・無頓着になります。
末期になると、側頭葉の萎縮が進み異食などが出現し、最終的に失外套症候群になります。
初期の頃から、物忘れよりも人格の変化や異常行動が目立つため、家族は対応に悩むことが多くなるかもしれません。
認知症の治療について
認知症の治療は未だに根本的に治す、すなわち元の状態に戻す薬・治療法はまだ確立されていません。基本的に、症状の進行を止めるか、遅らせることが限界です。ですので、早期発見が重要になってきます。もしも、「これは認知症?」と思ったり身近な人が認知症だと疑った場合、すぐに専門医に受診することをおすすめします。
しかし、認知症は自覚症状が無かったり、ただの物忘れと区別がつかず気付けないことがあります。ですので認知症を予防する行動が大事になってきます。
認知症の発見・予防にHachiがおすすめ
認知症の発見は自己管理だけでは限界があります、それが一人暮らしの老人(独居老人)なら尚更です。なぜなら認知症のほとんどは自覚症状が無かったり自分では制御できなかったりするからです。ですので他者との繋がり、ご家族や友人とコミュニケーションを容易に取れる状態である必要があります。Hachiを使えばそれらの問題を解決することが可能です。
Hachiの主な機能
・日々の様子や体調の見守り
(心拍数/心拍変動/歩数/電池残量/現在地確認など)
・GPSを使ったお出かけ通知機能
・SOS発信/受信機能
・簡単ビデオ通話機能
Hachiを活用することで、徘徊、異常行動、性格の変化、などの症状に気付きやすくなります。
また、早めに利用開始しApple Watchを装着する習慣をつけることをおすすめします。
認知症が発症すると新しい事を覚えられなくなり、Apple Watch/iPhoneを異物として認識し、受け入れてもらえない可能性が高いためです。よって、これらのデバイスやHachiなどを活用し、今後の自分や家族の健康状態を管理し維持するためには早めに使い始め、Apple Watch/iPhoneを使うことを日常化することが必要になります。
そうすれば、もしも自分が認知症になったとしても、初期段階の場合であればHachiの機能を使い、ご家族や信頼できる方に見守ってもらうことが可能です。
それはご家族の負担を軽減することにもつながります。
徘徊してもすぐに見つけることができますし、ご家族が遠くにいたとしてもいつでもアプリから健康状態を確認・記録することができるので、病気の予兆・予防を行うこと、または病気になった場合に、最近までの健康状態をお医者さんへ正確に伝えることができるので診断がスムーズになります。
老後の健康状態に向けて早めに準備すること、そして家族の負担を減らすためにも、Hachiはとてもおすすめです。ぜひチェックしてみてくださいね。